2021.04.25　神に自分をささげたイエス

「父よ、できることなら、どうかこの杯（十字架刑にかけられること）をわたしから過ぎ去らせてください。しかしわたしの思いのままにではなく、みこころのままになさってください」（マタイ26:39）。

イエスは自分の思い、願いを捨て、神の思い、考え、計画がなされることを選ばれた。神に従順された。ピリピ2:6-8に、「キリストは自分をむなしくして（新改：自分を無にして）、僕のかたちをとり、自分を低くして、十字架の死に至るまで従順であられた」とある。従順することは、へりくだりであり、神への信頼と愛を表すものである。キリストは以前から神に従順だったが、死に至るまで従順を貫き通された。しかも十字架の死に対してもそうだった。

わたしたちの場合はどうなのか。若い独身の時、イエスに従ったが、結婚して家庭ができると、家庭が第一になったという姉妹、あるいは係長や課長など会社で役付きになると、イエスよりも会社が第一になったという兄弟。また、自分にとって教会生活が不都合に思えるようになる時、つまり自分の十字架に直面する時、従順を避け、教会とイエスから離れようとしないだろうか。生涯、神とイエスへの従順を貫き、イエスに従うのか。たとえ自分の十字架に直面しても、それを負うて従うのか。

神に最後まで従順されたイエスに対して、神は何をされたのか。その事についてペテロが使徒2章でエルサレムに来ていたおおぜいの民衆に語っている。「神はこのイエスを死の苦しみから解き放って、よみがえらせた。イエスは神の右に上げられ、父（神）から約束の聖霊を受けて、それをわたしたちに注がれたのである」（24,33）。キリストの十字架刑による処刑後、五十日目の「五旬節（ペンテコステ）」に100人以上の弟子たちに聖霊が激しく下った。

聖霊は神からの霊であり、キリストを通して、神とキリストに従う者の霊魂に来られる。何をされるのか。ヨハネ14-16章、コリント第一2章、エペソ1章、イザヤ11章、43章、エゼキエル47章などで言わるように、わたしたちの霊魂の目を開き、霊なる神と神の言葉の世界、神の国（霊的いのち、霊的光が満ちている）を知らせ、味わうようにさせ、聖霊の家として建て上げ、築き上げて（ペテロ第一2:5）いかれる。パウロは、「栄光から栄光へと主と同じ姿（霊魂のかたち）に変えられる。これは霊なる主の働きによる」（コリント第二3章）と言っている。エゼキエル47章の「いのちの川」の幻的預言にあるように、わたしたちが従順すればするほど、霊魂に来る聖霊の量は豊かになり、深くなるのである。