2022.10.02　神は人間の創始者であり、完成者である

わたしたち人間は、だれかが造ったものではなく、自然に発生したものであると言う人がいます。はたしてそうでしょうか。自然には意志も知性もありません。物理や化学の法則にしたがって作用しているだけです。人間やすべての諸生物、そして地球も、驚くべき知性と能力、豊かな愛情と美的感性と確たる意志をもった「創造者（神）」によって意図され、設計され、造られたものです。「神の被造物」です。

神は、「わたしは初めであり、終わりである」と言われました。「終わり」とは、「仕上げる、完成させる」という意味です。人間はいつ、どこで仕上げられ、完成されるのか。仕上げ、完成とは何なのか。先週も書きました。「仕上げの対象」になるのは、「神の民、神の子」です。神に罪を犯した人間を救うため、神は御子イエス・キリストを誕生させ、十字架の刑罰を受けさせ、最大の苦痛の中で死なせました。つまり人間の罪を赦すために、御子にその代価を払わせたのです。これを「贖（あがな）い」といいます。イエスの贖いを、「わたしのためだった」と信じ、受け入れる人が赦されるのです。その人は「神の民、神の子」となるために「新しく生まれた人」と見做されます。新生した人は、神の「みことば」を慕い求め、霊の「命と光」を豊かに取り入れる必要があります（ペテロ第一2:2-5）。そうすることで、自分の心と霊の中に久しく潜在している「もろもろの闇の思い」が自覚でき、それを追い出すことができるようになるからです。

この地上にいる間、たとえ教会生活をしていても、仕事や育児、生活やその他の事に心を向けることが多いため、神との「霊的な交わりをもつことが少なく」、「みことばの命と光を受け取ることが少ない」ため、霊魂に潜む「闇の支配層」まで追い出すことができません。地上で霊魂の「仕上げ」をすることは、ほぼ無理です。

神は、罪赦された人（神の民、神の子となる人）の霊魂が地上の人生を終えた後、天上の「神の国」に迎え入れて、キリストから「みことばの教えを聞く」ようにされます。イザヤ2:2-5、黙示録21:24、イザヤ60:1-3がその事を告げています。キリストに聞いて、学び、霊魂に「命と光」が入るなら、「潜在の闇」は追い出され、名実共に「神の民、神の子、光の子」となります。神も喜ばれ、楽しまれます（イザヤ65:17-19）。これが「人間の仕上げ、完成」なのです。