2022.03.13　神の国と神の義を求める者の祝福

主権国家であるウクライナを武力で従わせようと軍隊を投入したロシアのプーチン大統領。世界が猛烈な批判を浴びせ、厳しい経済制裁を科している。なぜまちがった方向に進むのか。他にも何人か困った国家の指導者たちがいる。

われらの主イエス・キリストは何をめざしたのか。彼は、「まず神の国と神の義を求めよ」（マタイ6:33）と言った。「神の国」の「国」は、原語（ギリシャ語）でバシレイア。「国」以外に「支配（権）」の意味がある。バシレウオは治める、支配する、ゆだねる。バシレウスは王、支配者。「神の国」は「神の支配」とも訳せる。また、「神の義」は「神のことばの真実性」である。したがって、「まず神の支配と神のことばを求めよ」という意味に受け取ることができる。ヨハネ2章の「カナの婚宴の出来事」が、そのよい例である。

婚宴が盛り上がっている最中に、ブドウ酒が切れてしまった。困った料理頭がイエスの母マリヤに相談した。マリヤはイエスに知らせ、助けを求めた。彼女は調理場で下働きをしている者らに言った、「この人（イエス）があなたがたに言いつけることは何でもしてください」。すなわち「イエスの支配に服してください」と言った。彼らは頷いた。そこでイエスが言葉を与えた。彼らはそれに従い、井戸の水を汲んで瓶に入れた。するとイエスはさらに指示を与えた。その水を料理頭のもとへ運ぶように言った。彼らは従った。すると運ぶ途中で奇跡が起こり、水がブドウ酒に変わった。料理頭は大喜びした。

ヨハネ第三の手紙2節に、「あなたの魂がいつも恵まれていると同じく、すべての事に恵まれ…」とある。神の民の「救い・回復・祝福」を表している。人間は神が創造された太陽、地球、大気という「偉大な環境」の中で生きている。だが神を認めようとしない。否定している。だが、その傲慢さに気づき、神が用意されたイエスの十字架刑による贖い（罪の赦し）を求め、神と共に歩もうとする者は、神の「救い」を受け、神の民とされる。神はその人に聖霊と御言を与え、神と共に歩むようにされる。これが「回復」であり、霊魂の祝福・救いの実体である。また、「すべての事に恵まれる」との「祝福」（霊魂以外の祝福）も与えられる。

「神の言葉」（義）に従順する（支配される）なら、カナの婚礼の時のように、わたしたちにも奇跡をもって祝福してくださり、「みことばの真実性」（義）を証されるのです（マルコ16:20）。霊魂の救いは、永遠の救いです。