2021.10.17　主の教会に築き上げられる

「築く」という言葉は、いろいろな意味において用いられる。バイデン大統領は就任後、EUや日本との同盟関係を築き直すと言った。中国に対抗するためである。その中国は南シナ海に人工島を築いて、商業・政治・軍事目的に利用しようとしている。かつて日本も幕末の1853年（嘉永6）、ペリーが軍艦（黒船）を率いて、横須賀の浦賀に来航し、開国を要求した時、品川に砲台を三か所築いて江戸幕府を守ろうとした。現代の中・韓・日の多くの家庭で、子どもに高い学歴を築かせ、将来の生活の“安定としあわせ”を得させようとしていることは、あまりにも有名である。詩篇147:2の「主はエルサレムを築き」のエルサレムとは、詩篇132:13-14から「主の住まい」の意味だと話した。イエスはヨハネ14:23で、「だれでも、わたしの言葉を守る人があれば、“わたしたち”（父、御子イエス、聖霊）は、その人と一緒に住む」と言われた。つまりエルサレムの意味が地理的な場所を指すのではなく、人の霊魂に変わったのである。三週続けてこの事を書いた。

罪深い人の霊魂を、十字架のキリストの贖いにより、まず赦し、清め、次に聖霊と神の言葉の働きにより、霊的エルサレムになるように築いていかれる。そのために、わたしたちは「カナの婚宴の時のしもべたち」（ヨハネ2章）のように、主の言葉に対して、「信仰による従順」（ローマ16:26）をもって協力しなければならない。しもべらは、“なぜいま瓶に水を入れる必要があるのか”まったく納得できなかった。でも、従った。“水を料理頭にもっていけば、きっと叱られる。いや、最悪、クビになるかもしれない”。そんなことはイヤだ。ぜったいしたくない。でも、従った。自分の十字架を避けず、自分を捨てて従った。イエスの従順についてピリピ2:6-8が語っている。知っている人もいるでしょう。イエスの十字架の死については、耳にタコができるほど何度も聞いている。しかしローマ6:5に、「もしわたしたちが、彼に結びついてその死の様に等しくなるなら、彼の復活の様にも等しくなる」とある。このことばを知っているでしょうか。復活は神の働き、奇跡のみわざ、神の栄光の現れです。自分にとってたとえ“十字架”であったとしても、それを避けず、あのしもべたちのように、主の言葉に従順するなら、“復活の栄光”に与るのです。つまり今回のテーマで言えば、霊的エルサレムとして築かれていくのです。福音の霊的真理を悟りましょう。そして自分に適用しましょう。