2021.01.31　神に栄光をささげ、神から栄光を受け取る

過越の食事（最後の晩餐）の時、ユダはイエスの諭を受け入れず、去って行った。イエスは言われた、「今や人の子は栄光を受けた。神も彼（人の子、イエス）によって栄光をお受けになった。彼によって栄光をお受けになったのなら、神ご自身も彼に栄光をお授けになるであろう」（ヨハネ13:31-32）。

「今や人の子は栄光を受けた」とは、どういうことか。ユダのこの後の行動により、イエスの「十字架への道」が開かれた。イエスはその道を従順に歩まれる。コリント第一15:46-47に、「最初の人アダム」（第一の人）と「最後のアダム」（第二の人）という言葉がある。「最初の人アダム」（第一の人）が神に対して罪を犯した。人間はその罪（神への背反）を継承してきた。「すべての人は罪を犯したため、神の栄光を受けられなくなっている」とあるとおりである。（ローマ3:23）。

神の御子イエスは人間の救い主としてこの世に誕生され、「人の子」（最後のアダム、第二の人）として贖罪のための犠牲（十字架の苦難と死）という神の定めの道に従順された。神に従順する。それが「神に栄光をささげる」事である。その報いとして、「神もイエスに栄光を授けられる」。すなわち神は、罪の赦しを得た人々に聖霊を与える権限をイエスにお与えになった（使徒2:32-33）。

罪の赦しを得た人たちは、イエスから聖霊をいただくことができる。聖霊は人の霊魂に、みことばがもつ「霊のいのち」と「霊の光」を与え、神と神のことば、神の国（永遠のいのち）を体験的に知るようにさせる（ヨハネ3:3,5）。そして、人の思いを神の子（イエス）の思いへと変えていく。さらに、肉体の死後、「霊のからだ」が与えられ（復活し、コリント第一15:44、コリント第二5:1,3）、御国でイエスや仲間たち、天使らと永遠の世界を生きるようになる。

十字架への道が開かれ、十字架を経験する（神に栄光をささげる）。その後で神からの栄光を受け取る。それなのにイエスは、道が開かれた段階で、「栄光を受けた」と言われた。見てから（体験してから）信じるのではなく、見る前に（体験する前に）信じて、受け取りを告白された。先取りの信仰である。これが神に栄光をささげる信仰である。

アブラムは、ローマ4:19-22にあるように、自分ら夫婦が超高齢で子を得る見込み、可能性がゼロであることを知りながら、子を与えるとの神の約束の言葉を信じた。目の前の現実よりも神の言葉の実現の方を信じ、神に栄光をささげた。その結果、神により生まれたイサクを得た。わたしも霊的イサクを得たい。神の「霊とみことばにより」（ヨハネ4:23-24）生まれる人たちを教会の中に多く得たい。アブラムに励まされ、見倣って、神に栄光をささげようと毎朝祈りの中で信仰を告白している。イエスさまは信仰の導き手、完成者（実現に至らせる方）です。