2021.12.26　あなたがたに与えられるしるし

ルカ2:11-12　もう一度、この言葉から学んで、今年のしめくくりとします。12節のこの言葉は、イエスがベツレヘムで誕生した時、天使が羊飼いたちに語った言葉です。“救い主、キリストが飼葉桶の中に眠っている。それがあなたがたに与えられる、しるしです”。X'mas カードでは家畜小屋の「貧しい、みすぼらしい」雰囲気をできるだけ隠して、ヨセフ、マリヤと赤子イエスの麗しいありさまを出すように描いていますが、神が知らせたいのは、そうではありません。家畜小屋の貧相で臭い匂いが漂う所に神の御子イエスが救い主、キリストとして生まれたこと、そして飼葉桶の中に置かれたことを知らせようとされたのです。なぜ？ わたしたちの心が家畜小屋のようだからです。

例えば、韓流のホームドラマによく出てくる、大きな会社の経営者の家族。豪華な家で裕福な暮らしをしていて、見るから羨ましい、しあわせの権化のような人たちだが、心の中は自己中心でひどく醜い。外見の立派さと対照的である。韓国だけではない。この前の秋篠宮家の眞子さまのご結婚について、日本の週刊誌は結婚相手のことやその母親をさんざん悪く言い立てた。そのため眞子さまの心に支障が生じ、式も取りやめになった。人権云々を口にしながら、その一方ではお二人の人権を踏みにじって憚らない。人間の心の中にある醜さは、いろいろな形をとって現れてくる。家畜小屋のように汚い。悪臭を放っている。

神の御子イエスは、救い主、キリストとしてそういう人間の心の中に生まれてくださるのである。わたしの心は恥ずべきこと、やましいことなど何もないと言う人。そういう人はイエスの十字架による「罪の赦し」が受けられない。自分を義とする人であり、死後、神の「義」によりさばきを受ける。そして永遠の滅び（地獄と言われる霊の世界）に行くようになる。

自分の心の中は、家畜小屋とあまり変わらないと素直に認める人は、さいわいである。彼が来てくださる。彼の十字架死による罪、穢れの清めと罪の赦しを受ける。さらに、「彼は飼葉桶の中に置かれた」とあるように、わたしたちの心の中に聖霊として宿ってくださり、飼葉（家畜用の草）ならぬ、わたしたちの霊魂を養い育てる「いのちの御言葉」を与えてくださる。聖書にある「神の言葉」を示し、悟らせ、神、キリストをさらに深く、広く知るようにしてくださる。神とキリストを知ることが「霊魂の救い」の実質である。死後残るものは霊魂だけである事を知ろう。