2019.10.06　天国（神の国）のたとえ②

マタイ13:44-46

「天国は畑に隠してある宝のようなもの。だれかがそれを見つけると、喜びのあまり、持ち物を売り払って、その畑を買うのである」。天国の宝は畑の土の中に隠れているので、だれの目にも見えない。しかし、「それを見つけたなら」、持ち物を売り払ってでもその畑を買うという。それほど価値がある。「天国は良い真珠を捜している商人のようなもの。高価な真珠一個を見出すと、持ち物を売り払い、これを買う」。天国の宝は「高価な一個の真珠」だとも言える。それは何か。

価値観は人によって異なる。何に最高の価値をおくか。ある人は自分の子ども、ある人は自分自身、ある人は財産やお金、ある人は仕事、ある人は創造的な取り組み、ある人は他の人への奉仕、ある人は…という具合に、人によって価値観は異なる。しかし、それらはいずれも地上のもの（この世のもの）である。「天国の宝」は違う。地上において価値があるだけでなく、地上（三次元）を離れた後の第四次元世界（神の世界、霊の世界）においても価値のあるもの、つまり永遠に最高の価値があるものなのである。それは何なのか。一言で言えば、「人の霊魂を生かし、正しい道に導く」（詩篇23:3）神の「霊とみことば」である。「人の霊魂を生かす」ところから、「いのちの御霊」、「いのちのことば」とも呼ばれる。

神が人間に向かって語られた、あるいは語られる言葉は、人間の心（霊魂）に霊的いのちを与え、心（霊魂）を生かす力を有している（マタイ4:4）。心に喜びを与え、希望を与え、平安を与え、確信と力を与え、愛、きよさ、忍耐、信仰を与え、知恵・教えについての悟り・神についての知識を与える。

しかし、神の言葉を読み、あるいは人から聞いても、心に入りにくい（納得しにくい）のが実情である。なぜか。理由はコリント第二3:14-15と4:4に書かれている。「心にベール（覆い）がかかっている」ためである。救主イエス・キリストに心を向け、心を開いていくと、「霊なる主キリスト」（聖霊）が心に入り、ベールを除いてくださる。すると、神からの言葉が霊魂に届き、霊魂が生かされる。霊的いのち、すなわち「天国の宝・高価な真珠」を得るのである。自分の心にこの宝をもつなら、心が明るくなり、自信も生まれる。人生、仕事、生活、人への見方、自分に対する見方も大きく変わる。感謝、喜び、平安、愛、希望、確信など、宝から生み出される、もろもろの恵み、祝福が心と人生に伴う。