2024.03.10　わが助けは天と地を造られた主から来る

　詩篇121:1-2「わたしは山にむかって目をあげる。わが助けは、天と地を造られた主から来る」。この山は創世記22:14の「主の山に備えあり」の山です。アブラハムが神の厳しい要求に応じて、愛する独り子イサクを山で犠牲にしようとした時、神が彼の心を知ってそれを止め、代わりに雄羊を備えられた事から、「主の山に備えあり」が言い伝えられました。「主は人の心に思い浮かびもしなかった事を、神を愛する者のために備えてくださる」（コリント第一2:9）。神を「愛する」とは、神の言葉を「聞き、それを守る（行う、持ち続ける）事です。（ヨハネ14:23）。聞こうとしない、聞いてもすぐ忘れる、行わない。それは主への愛が足りていないからでしょう。わたしたちは小さな愛でしたが、それでも「主の助け、主の備え」を何度も経験してきました。

　教会にまだ墓地も墓もなかった時の事です。主はある人をとおしてそれを与えて下さいました。1992年1月、川崎姉妹（80歳前後）が主のもとに召されました。告別式が終わって二週間経った時、丸亀町商店街の高級衣料品店「つむら」のオーナーが来られて、「川崎さんから預かっていたものを届けにきました」と言って、封筒を渡されました。中に百万円入っていました。わたしたちはそれで12月に市営墓地に墓を建てました。教会の納骨棚に保管していた6人のご遺骨を墓地に移すことができました。この時も、上に挙げたいくつかの聖句の真実さを強く実感しました。

　旧約・列王紀上17章のエリヤは、三年半も飢饉が続いた時、登場しました。彼はカラスに養われる経験をします。朝夕、わずかなパンと肉片を運んでくるのです。彼は頼りないカラスに期待しないで、主に期待することを学びました。次に、行きたくないところに行くことになりました。そこで、飢饉で食べ物がなく、最後のパンを食べて、子どもと死ぬつもりだという婦人に出会いました。主は、「この婦人にあなたを養わせる」と彼に告げられたので、まさかと思いましたが、主を信じ、婦人に主の言葉を告げました。そして、「まず最初にわたしに一口食べさせてください」と言うと、婦人が素直に応じました。すると神の奇跡が起こり、飢饉が止むまでエリヤも婦人たちもパンを食べることができました。主がエリヤのために婦人を備え、婦人のためにエリヤを備えられたと見ることができます。現代の牧師と信徒の関係もこれと同じです。神の言葉を語り、受け入れ、共に神の祝福に与るのです。