2022.06.26　主に寄り頼む者はさいわいです

先日の土曜日のこと。結婚式場に出かけようとした時、免許の入った財布がどこにも見当らず困って、家内に運転を頼んだ。もしかと、いつも座る椅子の背もたれをはぐってみた。あった。「見つかった！もう行かなくていいよ」。「いや行きます」。出ると、北に向かう車線が渋滞だった。別の道へまわったがここも渋滞気味。約束の時間に間に合いそうにない。式場に連絡をと思ったが、相手の名刺を置いてきた。家の息子に連絡して名刺を見つけてもらおうとしたが、息子が出ない。あせった。やっと息子とつながり、式場に連絡を入れた。約束の時間を過ぎ、着いたのは式の始まる10分前だった。車を家内にまかせ、娘と控室に入り、着替えて式場に入ったのが2分前。新婦側がだれも席についていない。不思議に思ったが内心ほっとした。この40分間、ほんとうにあせったが、神が助けてくださり、司式ができた。

「悩みの日にわたしを呼べ。わたしはあなたを助け、あなたはわたしをあがめるであろう」（詩篇50:15）、「すべての道で主を認めよ、そうすれば主はあなたの道をまっすぐにされる」（箴言3:6）、「すべて主に寄り頼む者はさいわいである」（詩篇2:12）。思いがけない事に出会って戸惑うという経験を何度もするが、さいわいなことに、わたしたちには「助け主」がいてくださる。心の中ですぐさま「主よ、助けてください！」と申し上げる。緊急の場合も、そうでない場合も、どちらも主に「寄り頼む」「主を認める」。それが信仰であり、主をあがめることになる。

詩篇2篇は、神に頼ろうとせず、自分の知識や経験、力に頼る者に対して、神が「あざけり」（やれるものならやってみよ）、「憤られる」と教えている。そして、神が立てた王（キリスト）がいるから、この王の前にひれ伏し、「足に口づけせよ」（絶対的服従の姿勢をとる）と命じている。自分であれこれ心配しない。何かしなければならないのではないかとか、自分が思案したり、策を思い巡らしたり、動くことを考えたりしないで、「いっさいをキリストにまかせなさい」という。

わたしと家内の牧師だった藤林邦夫先生（京都福音教会）は、礼拝の中で、「信ぜよ、信ぜよ、すべて神なしたもう。信ぜよ、信ぜよ、力ある神をば」という短い賛美をよく用いられた。「われ信ず、われ信ず、すべて神なしたもう。われ信ず、われ信ず、力ある神をば」。50数年前の事だが、いまもときどき思い出す。牧師もいろいろな心配ごとを心に抱えている。だからこの賛美だったのだとわかった。