2019.02.17　偽預言者を警戒せよ

マタイ7章15-27節

１．「偽預言者を警戒せよ（新改訳：気をつけなさい）。彼らは羊の皮を着て来るが、内側は強欲な狼である」（15-20）

高齢者を欺いて多額の金を騙し取る詐欺師が、いま横行している。先日も1万3千人から460億円も出資させた10人のグループが逮捕されている。詐欺師は金や財産を奪う狼だが、イエスが言う預言者（霊的な世界・宗教的な世界について、あれこれ教え語る者）は、詐欺師以上に、人間にとって大事なものを奪いとる恐ろしい狼である。何を奪い取るのか。創造者である神が人間の霊魂に与える「霊的いのち（永遠のいのち）」を奪い取る。それを受け取らせないようにするのである。「神のいのち」（聖霊。いのちの御霊）を受け取らせる代わりに、宗教的倫理道徳・宗教的儀式・宗教的教え（思想・哲学・神学・主義）・宗教的文化を受け取らせる。神の「霊的いのち（いのちの御霊）」をもたない霊魂はどうなるのか。イエスは霊魂に「神のいのち（聖霊）」を与えるために来られた。それを受け取らせない偽預言者を警戒しなければならない。自分や人に「合わせる」よりも、神とイエス・キリスト、さらにパウロや新約聖書の言説に「合わせ」よう。そして、聖霊に合わせよう。

詩篇1篇に、「主のおきてを喜び、昼も夜もそのおきてを喜ぶ。このような人は、流れのほとりに植えられた木のようで、時が来ると実を結ぶ」とある。「おきて」は、神のみことば。「流れ」は、いのちの川（聖霊）。みことばを思い、みことばに自分を委ね、聖霊に身と心を委ねていくなら、霊魂は神の霊の実を結んでいく。「実によって木を見分けることができる」（16-20）。

 ２．「身体の外に現われる働きの実」と「身体の内に結ばれる霊的な実」（21-27）

主よ、主よと口で言うだけで、実を結ばない者になるな。預言・悪霊の追い出し・力あるわざなど、外に現われる働きの実を求めるだけの者になるな。霊魂に結ばれる霊的な実を結ぶ者となれ。そのためには、「砂」（土。人間的な思い・考え・感情・計算・判断）の上に、みことばを載せるような「家」を建てるな。その家は壊れやすい。ルカ6:48の「土を深く掘り、岩の上に土台を据えた」家を建てよ。壊れない。土を深く掘るとは、土を深く除けること。すると中に「岩」が見えてくる（マタイ16:25）。聖霊が与える「岩のみことば」である（マタイ16:17-28）。その上に家を建てる。この家は、ペテロ第一2:2-5にある、主が共に住まれる「霊の家」である。内なる実は、「霊の家」でもあるのだ。