2018.12.23　神に気づく

先日新聞を開くと、藤原正彦さん（東大の数学科を出て、お茶の水女子大名誉教授。作家・評論家活動もしている方。1943年満州生まれ）の新刊広告が大きく出ていた。この方の『祖国は国語』という文庫本を読んだことがある。その中に、三人の息子たちに「発見ノート」を持たせて、生活の中で気づいたことを書かせたとの一文があった。数学の世界は、気づくこと発見することが命だが、それは科学や技術の世界でも同じである。いまの文明社会を人間が築いたのも、「気づき」「発見」が基になっている。ノーベル賞受賞者もそうである。人間はいろいろな事に気づき、豊かな世界を生み出してきた。もう十分か。いや、そうではない。豊かな社会に生きる現代人こそ、もっとも大切な事に気づいていないと言える。それは何か。神である。

ローマ1:19-20に、神の「見えない性質」、すなわち「永遠の力と神性」は「被造物」によって知ることができるとある。被造物の代表は「地球」と「人間」である。非生物界と生物界をそれぞれ代表していると言える。

自然科学雑誌『Newton』が、「宇宙に浮かぶ奇跡の惑星」という見出しで地球の特集号を出している。人間が地球に生存できるためには少なくとも11の条件を同時に満たしていなければならない。その確率は、まさに奇跡の中の奇跡というほかないという。

では、人間の「からだ」（人体）はどうか。これもまた無駄なく、複雑きわまりないにもかかわらず、きわめて巧妙精緻にできていて、コンパクトに、しかも左右対称に美しく、安定的にできている。奇跡の作品である。

目の前にある、この二つの大小の神の代表作品こそ、神の存在と性質を証している。反論の余地がない。進化論などはただのドン・キホーテでしかない。神の存在に「気づこう」。そこから、わたしたちの「永遠のしあわせ」が始まる。栄光、神にあれ！

神は人間にご自分の「かたち」（霊魂）をお与えになった。神の霊と人間の霊が交流をもち、神を知り、神から栄光を受けて、神に感謝し、あがめ、神の思いを成し遂げていくためである。これが神の創造の目的、人間の存在の目的である。この事にも「気づく」なら、いまの地上人生だけでなく、肉体の死後の「霊魂と霊のからだ」で過ごす神の国での永遠の生を楽しむことができる。それが「永遠のしあわせ」である。