2025.08.17　告白する信仰を堅く守ろう

へブル4:14-16の中の言葉です。「告白する信仰を堅く守ろう。なぜなら、大祭司イエスが、わたしたちの弱さを思いやってくださり、時機を得た助けをくださるので、はばかることなく恵みの御座に近づこう」と言っています。大祭司は、神と神の民との間に立って、仲介の役目をします。イエスは今その働きをしておられると、『へブル書』が語ります。

教会は「十字架のイエス・キリスト」をよく語り、賛美しますが、十字架のイエスから学ぶことは、おもに二つです。①神に対する人間の罪の赦しのために、イエスが十字架で死に、赦しの代価を払ってくださった。これ以外に、赦しの方法はありえない（使徒4:12）。②イエスは死に至るまで神に従順されたので、神は彼に復活と栄光を与えられた（ピりピ2:8-9）。わたしたちもイエスの「死と従順」に倣い、神の「復活と栄光」に与る者となろう（ローマ6:5、マタイ16:24-25）。真のキリスト信者とは、①から②に進む者たちです。神による霊的、実際的な「復活・栄光」体験を日常的に、しばしば経験していく者です。そのためには、自分の思い、感情、考えよりも神の心（みことば）を重んじ、信仰的従順を心掛けていく必要があります。

冒頭の「告白する信仰」とは、たとえば300名礼拝を神に願う場合、神のいくつかの言葉から、そう願うことは御心に適っていると確信し、神が実現してくださると告白することを言います。「御心が地にも行われるように祈りなさい」（マタイ6:10）とイエスが言われたからです。自分や家族の必要のために願い、祈る人はかなりいますが、神・イエスが求めておられる事、（つまり教会が置かれている地域に「いる」神の民が、教会に導かれ、イエスにつながり、永遠の救いを得る事）を願い、信じ、告白する人は、教会の一割か二割ほどです。みことばと聖霊によって、その願いをもつ人だけが、実現への信仰を告白できるのです。

最初のうちは勢いよく信仰告白しますが、一年、二年、三年、四年と経ち、目に見える実が見えないと、心が弱り、信仰告白も消え入るのです。「わたしたちの弱さを思いやってくださる」の「弱さ」とは、これです。さかんに燃えていた信仰の火が、時が経つにつれて弱くなる。心の外に置かれる。下火になってきたと思う時、その時に、「時機を得た助け」を求めるのです。弱くなったことを恥じて、神・キリストに向き合う事を「はばかる」のではなく、大祭司イエスを頼って、「恵みの御座に近づく」のです。新改・新共同訳は、「はばかる」を「大胆に」と訳しています。自分の思いで引っ込むのではなく、大胆に前に出るのです。すると神は、それに応えて、新たな力（希望・信仰）をくださいます。すると再び信仰告白が復活します。何度か、この事が繰り返された後、ついに信仰告白の実現を見るようになるのです（マルコ16:20）。