2022.08.07　みことばの実を結ぼう

聖書は、主なる神とわたしたちの関係を「羊飼いと羊」に喩えています。日本と違い、聖書の地域では羊がたくさんいたからです。エゼキエル34:11-15に、「わたしはわたしの羊を尋ねて、これを捜し出す。…散ったすべての所からこれを救う。もろもろの民の中から導き出し、集めて、彼らの国に携え入れ、イスラエルの山の上、泉のほとり、彼らの国の人の住むすべての所でこれを養う」、新共同訳では「イスラエルの高い山々は彼らの牧場となる。彼らはそこで憩い、良い牧場と肥沃な牧草地で養われる」とある。イスラエルの高い山とは、地上の山ではなく、天上の神の霊的な山（霊的イスラエルのために用意された神の国）のことです。

イエス・キリストはこの聖句を想いながら、ヨハネ10章で、「羊飼いと羊」の喩え話をされた。「羊飼いは自分の羊を連れ出す。羊はその声を知っているので、ついていく」。「わたしをとおって入る者は救われ、牧草にありつく。わたしは羊に命を得させ、豊かに得させる」。「わたしの羊は私の声に聞き従う。わたしの羊でない者は、わたしを信じない」と。

羊の食べ物は牧草ですが、霊的イスラエル（羊）の食べ物は、「みことばと聖霊」です。「人はパンだけで生きるものではない。神の口から出る一つ一つの言葉で生きる」（マタイ4:4）。「人を生かすものは霊である。わたしが語った言葉は霊であり、命である」（ヨハネ6:63）。

マタイ6章を見ると、イエスは人々に、「地上に宝をたくわえるよりも、天に宝をたくわえよ、まず神の国と神の義を求めよ」と語られた。人々は生活のこと、地上のことにすべての関心を向けているが、彼らに対して、「天のこと（聖霊とみことば）を求めよ」と強く語られた。なぜか。地上の人生は短く、浮き沈みが激しい。さらに、死後もっとも大事な事に出会うからだ。それは、死後、「霊魂はそれを授けた神に帰り」（伝道の書12:7）、そこで「さばき」を受ける。詩篇1:4-6に、悪人（霊魂に、聖霊とみことばによる霊的いのち、霊的光をもたない者）は、「もみがら」（みことばの実をもたない）であり、「神のさばきに耐えられない」。「滅びて行く」と明言されている。だからイエスは、聖霊とみことばを求めよと強調された。みことばにも、いろいろなジャンルがある。関心があるジャンルの「みことば」を集中的に捉え、昼も夜もそれを思う。そうなると信じる。すると実が結ばれる。