2022.07.03　やみのうちを歩くことがなく、命の光をもつ

ヨハネ8:12。「やみ（闇）のうちを歩く」。わたしにとってそれは、人生何をめざして生きていけばよいのかがわからなかったことだった。前にも書いたが、友人により教会に導かれて、神とキリストのことを知った時、心に「命の光」が射し込んだ。次なる「やみ」は、聖書学院生の時、無免許でバイクに乗って警官に見つかり、4千円の罰金を命じられた時だった。そんな持ち合わせはなく、だれにも言えなくて非常に困った。裁判所に出頭する前日、牧師先生から封筒を渡された。4千円入っていた。胸に染みた。次の「心のやみ」は、開拓伝道期のこと。瀬戸内海が見える山の中腹の土地50坪（未整地状態）を買った。祈祷院を建てたかった。ところが頓挫してしまった。建築許可がないと建てられないことがわかったからだ。この土地どうする？ 「主よ、助けてください！」と何度も祈った。何年か後に主の助けがあった。すぐ近くで水道工事をしていた。「工事が終わったら、ここに“捨てコン”してもらえませんか」と頼むと、やってくれた。ほっとした。心のやみが幾分か軽減した。さらに何年か経って、電話がかかってきた。「あの山の土地、買いたい人がいるんやが、売る気はあるの？」「エッ！」。あの土地を買って下さる方がいるの？！「主よ、感謝します！」。やみは消え、大きな喜びに変わった。売れたお金に300万を足して会堂を増築した。万事が益になった。

ヨハネ4章に、重病で危ない息子をもつ父親が、イエスに助けを求めて何十キロも歩きつづけた実話がある。イエスは事情を聞くや、たった一言、「お帰りなさい。あなたの息子は助かるのだ」と言われた。いま来たばかりの道を父親は帰っていく。心の中で「重病の息子の姿」を思うと、心は「やみ」になる。一方、「あなたの息子は助かるのだ」と言われたイエスの言葉を思うと、心は「命の光」をもつ。それだけではない。ヨハネ1:3 に、「すべてのものは御言によってできた」とある。無から有を形成し、あるいは死から命を形成する。父親がイエスのことばを心にもち続けていった時、御言の形成力が働いた。彼の家から使いが来て、道の途中で出会い、「息子さんは助かりました」と告げた。「エッ！いつだ？」「はい、きのうの午後一時です」。それはイエスが「あなたの息子は助かる」と言われた時刻だった。父親はイエスを改めてほめたたえた。