2022.02.27　聖書を貫く重要な「一対の用語」

神はモーセに語られた。「わたしはイスラエルをエジプトから救い出し、導いて、『乳と蜜が流れる地』に至らせよう」と（出エジプト３:８-10）。40年後、それは実現した。モーセの後継者ヨシュアとイスラエルがその地を獲得した。だが、その地が「乳と蜜の流れる地」なのではない。エジプトにいた時（ヨセフ以後の400年間）、彼らは集団で神を礼拝する自由がなかった。今新しい地に入り、自由を得た。集団で神を礼拝することができるようになった。各自が礼拝をとおして、神との霊的交流をもち、神からの「聖霊とみことば」を霊魂に受け取る時、その「聖霊とみことば」が、霊魂に流れる「乳と蜜」になるのである。いまも同じです。各自が神に心からの礼拝をささげ、神との霊的な交流をもつ時、神から「聖霊とみことば」が与えられ、それが霊魂の「乳と蜜」（霊的命、霊的光)となるのです。霊魂は霊的救いに導かれ、黙示録21章の「神の都・新しいエルサレム・キリストの花嫁」として建てられ、整えられていくのです。あなたにも「乳と蜜が流れて」いますか。

イスラエルは新しい地での生活を喜んだが、それに満足して、神との交流を求めなかった。その結果、霊魂に「乳と蜜」が得られず、弱り衰えて、再び「先住民との戦いをくり返す」ようになった。「士師記」時代である。神は次に、サムエル、ダビデを指導者に立て、先住民を退け、再びイスラエルに生活の自由と平安を与えられた。彼らは喜んだ。だがこの時も、神との霊的交流を求めなかった。ダビデの後、王国は二つに分裂し、偶像王国に傾いた。神は預言者イザヤをとおして警告を与えた。遠来の大国によって滅ぼされると。一つは完全に滅びた。残る一つは遠いバビロニヤへ移送された。神はイザヤに、「荒野に道を設け、砂漠に川を流れさせる」（イザヤ43:19）と告げ、荒廃したユダヤの復興を預言された。これは国土の回復というより、神との霊的交流をもつことにより、霊魂に「みことば（道）と聖霊（川）」が与えられ、霊魂に救いを得ることを言われたのである。遠国から帰還した彼らは神殿とエルサレムを再建し、生活もできるようになった。神殿儀式と律法を重んじた。だが、神との霊的交流を求めなかった。最後に神は、イエス・キリストにより語られた。「弱り果てた」（マタイ9:36）霊魂を見てイエスは、「まず神の国と神の義（聖霊とみことば）を求めよ」と言われた。神は一貫してこの事を語られる。すなわち「聖霊とみことばを得よ」である。これだけが霊魂を救う。