2021.09.19　神のグランド・デザイン

神は目的をもって天と地を創造された。すなわち、地球は人間の生存の場として最適な環境になるように創造された（イザヤ45:18）。では人間の創造はどうか。人間の存在に目的があるとすれば、それは何なのか。高松出身で朝日新聞社の前社長だった木村伊量（ただかず）氏は、『わたしたちはどこから来たのか。何者なのか。どこへ行くのか』とのタイトルで著書を出した。これを読んだ橋本五郎氏（読売新聞特別編集員）は、「結局、一日一日を精一杯生き、真摯に生きていくほかない」と9月の新聞に書いた。つまり二人共、目的がわからないのである。なぜか。人間の創造者（神）を知らないからである。わたしも知らなかった。

人間の創造についての神の計画・設計、つまりグランド・デザインの一端がエペソ1章で簡潔に紹介されている。人間が神のことばに従わず、サタンの声に誘われて、禁断の木（善悪を知る木）の実を食べた。神への罪を犯した。その結果、エデンの園（歓喜の園）から追放され、満たされることのない、生き苦しい人生を送ることになった。人間同士の争いもここから生まれた。エペソ1章は、神による人間の救いを語っている。まず、神への罪をどう処理するのか。罪人自身の手ではできない。7）「御子（イエス・キリスト）にあって、その血による贖い、すなわち罪過の赦しを受けた」。キリストの十字架刑による死（身代わりの死）によって赦される。罪の赦しはこれ以外にない。では赦されたら、それでもうよいのか。そうではない。8-9）「神はその恵みをさらに増し加え、あらゆる知恵と悟りを賜り、御旨の奥義を示してくださった」。御旨の奥義。ここでは二つ紹介されている。

18-23）この二つはわたしたちに希望を与える。どちらも聖霊によって各人の心の中（霊の中）に生まれる。一つは「神の国」である。聖霊が神に関する「あらゆる知恵と悟り」を与え、「神の国」を心と霊の中に形成していく。原初の人間が追放された「エデンの園」が、各人の心（霊）の中に再びもたらされる。もう一つは、「神のことばを信じる者」に与えられる「神の偉大な力の現れ」（奇跡の祝福）である。神は「死人を生かし、無から有を生じさせる」方である。神はすべてのものを支配する権威と力をキリストに与えられた。ヨハネ14-16章で三回も言われたように、イエスの名の権威を信じて求めるなら、何でも与えられる。この二つを得て、神を「ほめたたえ、栄光をささげる」。これが人間創造の目的、理由である。