2020.11.01　ああ、エルサレム、エルサレム

マタイ23:37-38。「ああ、エルサレム、エルサレム。預言者たちを殺し、お前に遣わされた人たちを石で撃ち殺す者よ。めんどりが翼の下にヒナを集めるように、わたしはお前の子らを幾たび集めようとしたことか。それなのに、お前たちは応じようとしなかった。見よ、お前たちの家は見捨てられてしまう」。

サムエル下5:5,9によると、イスラエルのサウル王がペリシテびととの戦いで戦死した後、ダビデが王となり、ヘブロンからエブスびとの要害（敵の攻撃を防ぐのに適した場所）で、シオンと呼ばれた所を攻め取って、ダビデの町とし、ここを整備拡張してエルサレムとした。彼は、神の炎によって十戒が刻まれた石板の入った箱をエルサレムに運び入れた。後に王を継いだ息子のソロモンが豪華な神殿を建てて、箱を安置した。

詩篇132:13-14はこう言う。「主はシオンを選び、ご自分のすみかにしようと望み、言われた。『これはとこしえに、わが安息所である。わたしはここに住む。シオンの糧食を豊かに祝福し、食物をもって、その貧しい者を飽かせる』」と。

なぜ主（神）はシオン（エルサレム）を望み、ご自分の「住処」として選ばれたのか。それは、そこに神の「言葉」が置かれ、敬われたからである。「神は、ご自分の名と言葉を、すべてにまさって高く上げられる。NIV:You have exalted above all things your name and your word.」（詩篇132:2）。イエスは言われた、「もしだれでもわたしを愛するなら、わたしの言葉を守るであろう。わたしの父はその人を愛し、わたしたち（父とわたし）はその人のところに行って、その人と一緒に住むであろう」（ヨハネ14:23）。つまり、だれであっても、心に神の御言葉を置き、敬う人が「エルサレム」である。父とイエスの霊が聖霊として、その人の霊の中に入られ、かつ住まわれる。神はその人に御言葉を示し与え、学ばせ、悟らせて、さらにご自分の近くに引き寄せようとされる。そのために、御言葉を伝え、教える者を立てて、遣わされる。「神がお遣わしになった者は神の言葉を語る。神が聖霊を限りなく賜うからである」（ヨハネ3:34）。神の言葉を伝え、教える者は、自分の霊の中に住まわれる聖霊に聞き、教えられ、悟る者でなければならない。

「ああ、エルサレム、エルサレム」。エルサレムに対するイエスの嘆きである。なぜか。神の言葉を心に持ちながら、さらにもっと得ようとしないで、自分の心を閉ざし、拒み、神から遣わされた者が語る毎週のメッセージを適当に聞き流しているからである。それでは心の肉の力（声）を征服できず、貧弱なままである。心の勝利者になろう。