2020.09.27　ブドウ園のたとえ話

いちじくの木が枯れた事から、「山は動く」と言われ、祈りの時、神に願ったこと（言ったこと）は、「必ずそのとおりになると信じなさい。そうすれば、そのようになる」と教えた。その後イエスはエルサレムの神殿（宮）の庭に入られた。「過越の祭」（ユダヤ最大の宗教儀式）に参加するため、国の内外からおおぜいの人がエルサレムに来ていた。神殿の庭も、ふだんの何倍もの人だった。イエスは毎朝近くから神殿に通い、庭で人々に話をされた。おもに喩え話で語られた。

「あるブドウ園の園主（オーナー）が、園を農夫に貸し与えて、長い旅に出た。ブドウの実が成る季節が来たので、園主は、自分の取り分を得ようと、しもべを農夫のところに遣わした。ところが農夫たちは、しもべを痛めつけ、何も渡さずに帰らせた。園主は別のしもべを遣わした。結果は同じだった。三人目を遣わした。同じだった。何回遣わしても同じだったため、最後に自分の息子を遣わした。農夫らは、園主の跡取り息子を殺せば園は自分たちのものになると思い、殺して外に捨てた。園主は怒り、雇い人を大勢つれて、農夫たちを皆殺しにした。そして園を他の人たちに与えた」。

この譬え話を聞いて、「農夫は自分たちのことだ」と悟った者たちは、イエスを捕らえようとした。（マルコ12:1-12、ルカ20:9-19）。その時、イエスは言われた。「『家造りらの捨てた石が、隅のかしら石となった』と聖書にあるのは、どういう意味か。その石の上に落ちる者は砕かれ、その石がだれかの上に落ちるなら、その人はぺちゃんこになる」と。この喩えの意味を考えよう。ブドウ園の園主は「神」である。ブドウの木は「みことば」。農夫は「ユダヤ人」。神は彼らに「みことば」を与えた。そして、その実を求められた。ところが彼らは神に実をささげず、跡取り息子（イエス・キリスト）さえも殺す。次に、わたしたちユダヤ人でない者が、神の「みことば」を知るようになった。わたしたちがその「実」を求められることになる。神にささげる「実」とは、いったい何なのか。

イエスは、「霊とまことをもって礼拝する者を父は求めておられる」と言われた（ヨハネ4:23）。聖霊と、みことばから来る「霊的いのちと光」（霊的な恵みと祝福）を受け取り、神を礼拝し、感謝、賛美、栄光・誉を神にささげる。また、そのような礼拝をささげる者たち（豊かな実）を数多く獲得し、神にささげる。これは人間の知恵・力だけでは成し得ない。すべて神の働きによる（ヨハネ15:1-8）。神により頼み、祈る以外に方法はない。