2020.02.09　霊魂を滅びから救うキリスト

マタイ18:11-14

「人の子（キリスト）は、滅びる者を救うために来た」（11）。そう言って一つの譬え話をされた。百匹の羊を飼っている人がいた。群を移動させている時、一匹の羊が羊飼いの向かう方向とは違った別な方へ行き、離れ去った。後で気づいた羊飼いは羊を捜し歩いた。やっと見つけ出した時の羊飼いの喜びはとても大きかった。

ダビデは詩篇23篇で、「主（神）は、わたしの牧者（羊飼い）です」と言った。だが人間は、ある時から創造者であり、霊魂の牧者である神から心が離れ去り、「自分の思うままの道に向かって行った」（イザヤ53:6）と聖書は語る。

神は人間を深く愛し、人間の生存の場として地球を創造された。地球とその周辺には、人間の生存に必要なあらゆるものが完備されている。この事によっても神の愛を知ることができる。またさらに神は、人間にご自分の「かたち」（霊）である霊（魂）をお与えになった。神の霊と人間の霊が、互いに霊的な交流をもつためである。霊的な交流は「言葉」をとおしてなされる。神の言葉を大切に受け取り、従う人に神は語られた。それらの「言葉」を結集したものが、後に『聖書』と呼ばれた。この中に神の思い・考え・計画のすべてが示されている。神の一つ一つの言葉を心と霊で受け取り、従う人に、それは霊的命、霊的光として霊魂を「生かし、神の道に導く」（詩篇23:3）。

イザヤ43:19-21「わたしは荒野に道を設け、さばくに川を流れさせる。野の獣は、わたしをあがめ、山犬および、ダチョウもわたしをあがめる。わたしが荒野に水を出し、さばくに川を流れさせて、わたしの選んだ民に飲ませるからだ。この民は、わが誉を述べさせるために、わたしが自分のために造ったものである」。

「荒野、さばくの野の獣たち」とは何か。神から心が離れた人間をいう。空腹と不安に怯えている。家畜のようではない。他の役に立つこともほとんどない。わたしたちもそうだった。キリストが人を通して捜してくださり、ある日、わたしたちは主に出会った（主を知った）。主の言葉に自分をまかせた時、ダビデが言ったように、またイザヤ43:19-21の言葉のように、みことばと聖霊が心に来て、荒野に道が生まれ、さばくに命の水（川）が流れるようになった。心は次第に「エデンの園」のようになった。神をほめたたえ、神に感謝し、あがめる者へと変えられた。神にとって「喜ばしい、満足すべき存在」となり、人間創造の目的がここにおいて見事に果たされることになるのである。