2020.02.02　小さな者をつまずかせる

マタイ18:6-10

イエス・キリストを信じる「小さな者」の一人をつまずかせる者は、死後の「神の審判」の時（へブル9:27）、きわめて厳しいさばきを受ける。地獄の火の中に投げ入れられる。そこに投げ入れられるくらいなら、首に重しをつけて深い海の底に投げ入れられるほうが、まだましだ。肉体への「さばき」よりもっと恐ろしいのは、「霊魂へのさばき」であると主は言われた。ルカ12:4-5参照。

「小さい者を、つまずかせる（誘惑する）」とは、どういうことか。つまずかせる、誘惑するとは、イエス・キリストから心を引き離すことを言う。直接、意図的にそうする者たちあるいは、直接、意図的でなくても結果的にそうしている者たちがいる。例えば、神による「人間の創造」（創世記1章）を否定して、人間やその他の生物は、何もかもすべて「自然の産物」だと教える者、あるいはそれを鵜呑みに信じて語る者たちがいる。知性をもつ「神による創造」なのか、知性のない「自然の産物」なのか。こんな簡単な事でも、唯物論に立つ神を認めない学者たちの諸説に簡単に誘惑されてしまう者たちが世の中におおぜいいる。ここで言う「小さな者」とは、「幼な子」を指すが、3節に、「あなたがたも心を入れ替えて幼な子のようにならなければ」とあるように、それは年齢だけでなく、心の状態をも言っている。生きるための正しい目的を知らず、それを達成する力と知識をももっていない人を言う。彼らをまちがった目的や道に誘導する者たちが、「小さな者」を「つまずかせ、誘惑する者」である。

イエスを信じる「小さな者」とは、つまずきやすい、誘惑に負けやすい者、心の基盤が弱い者の事である。イエスはマタイ7:24-27で、「岩の上に家を建てた者と砂の上に家を建てた者」の譬えを語られた。神とキリストの「言葉」を「心の基盤」とする者は、岩の上に自分（家）を建てる者である。神の霊（聖霊）は、神に心を向け、心を開く人に、神の言葉を知らせ、悟らせ、心に霊的基盤（岩）を築いてくださる。マタイ16:16-17。黙示録3:20。また、神とイエスに心を従わせる人にも同じことをしてくださる。ヨハネ8:12。聖霊さまが心に神の言葉を知らせ、悟らせてくださるよう、怠らず、努めよう。ルカ11:5-13の譬えもその事を教えている。他の誘惑の声に欺かれてはならない。